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DATE PUBLISHED: MAY 10, 2024

サステナビリティ情報の開示は、世界中の企業に影響を及ぼす国際的な新基準の導入により、重要な転換期を迎えている。アジア太平洋地域では、これら基準の正式導入に先立ちシンガポール、台湾、韓国の企業や規制当局が、新規制を発表するなどその整合に向けて動き出している。香港、日本、シンガポールなどの国際金融センターは、2025年度と2026年度を目標に、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定した開示基準の正式採用を積極的に推進。一方、インドと中国はサステナビリティ開示について独自路線で開示規制を進めている。新たな規制としては、欧州連合(EU)の企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に基づく欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)や、国際会計基準(IFRS)財団傘下の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定した基準が浮上。

ISS-Corporateでは、より厳しいCSRDとIFRSのサステナビリティ開示基準要件にアジア諸国のどの国やセクターが対応する準備が整っているかを調査するために、アジア太平洋の主要市場の企業における情報開示のレベルを、すでに確立されたフレームワークとの比較調査を実施した。本レポートでの比較対象は主にGlobal Reporting Initiative(GRI)、Sustainability Accounting Standards Board standards(SASB)、および気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)をベースに分析した。

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